どらごんのこども/
TAT
ちょうど今日みたいな
雨の夜だ
詩が化け物に変わるのは
悲しくて
苦しくて
淋しくて
切なくて
空しくて
まるで
空から撃ち落とされて
殺される前のドラゴンの子供のように
のたうち回って
引っ掻いて
暴れまわって
もがいて
あがいて
そんで炎をちょろっと吐いて
首を落とされる
心臓は干されて妙薬になり
胃は惚れ薬に
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