種/
ぐれこ
あまりにも
自分の呼吸が穏やかなものでしたから
なんだか
生きてるのか死んでるのかさえもわからなくなりまして
そうだ! と
パチンと手のひらを鳴らしながら
頭の裏側で埃被った宝箱をひっくり返してみたのです
そして私は
いつかの小さな花から成った 一粒の古い種を見つけました
小さな希望に心ときめかせながら土に埋めてみましたが
さて
君は 私に
その新しいお顔を見せてくれますでしょうか
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