陽の埋葬/田中宏輔
 
天盤=てんばん}から(はらりと)?(は)がれ、そつと、静(しづ)かに、坑道(かうだう)に、降(お)り、立(た)ち、まし、た。

──また、生(う)ま、れ、そこ、なつて、しまつ、た。

幽(かす)かな、光(ひかり)の、中(なか)で、天(てん)使(し)は、裸足(はだし)を(溜(た)まり水(みづ)で)洗(あら)つて、

──土(つち)、は、泥(どろ)、と、なれ、泥(どろ)、は、水(みづ)、と、なれ、

卵(こ)隠(こも)りの、蝸牛(かたつむり)({ルビ雨=あ
[次のページ]
戻る   Point(10)