DAYDREAM BELIEVER/本木はじめ
踏み込んだところが山の入り口でお眠りここがゆめの入り口
僕はまだ死んでいないとあなたから雲の手紙がひろがる深空
この花の名前をあなたに聞いたはず昨日の夢の廃屋の庭
生きていることにだんだん慣れてきた幼い子らよあれは夕焼け
両腕をひろげて空に立っているいつからあなたは水であったか
不自然なかたちで埋められてる扉なぜか手にある錆びた鍵穴
廃ビルのもっとも暗い室内にやがて射し込むひかりもやがて
何もない世界の隅でただ僕は世界の隅を死守する真昼
味気ない灰色だから原色の赤い花束あらわれる夢
ここにいないあなたがここにいるような遊園地から歩いて帰る
ばらばらのカードめくってうなだれる夢の中でも会えないあなた
青という色の基準としての星ふたりで見ている銀河のほとり
どうすればふたりになれる秋までの予定をすべて忘れてねむる
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