空を忘れた鳥と私/こしごえ
 
その人の
思ってくれる
ように私は
生きられない。
ごめんなさい、と謝るのは
ずるいかもしれませんね
でもさ 私には私の生き方がある。

近頃私は忘れっぽくなった。ある意味
悪い物事は忘れていいが
よい物事まで忘れる(ふと思い出す物事もあるが)
でも悪い物事もよい物事も
大きい物事は忘れ去れない
生と
死と
向き合うしかない
生きる為に。今日も
空は空のままだ しかし
空があることがありがたい
空が、
いつまでもあるとは限らない。
空を
忘れた鳥は、
歩くか走るしかない
時々立ち止まる
夜に休む
生きる為に

本当に大切な何かは、
こころの奥にあるのです。
その人のこころを生む魂という命と
私の魂という命は深い次元でつながっていると
信じる
空の下
ほほ笑む





 ※初出 2023.09.28 日本WEB詩人会

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