メモ1/由比良 倖
 
く地球であるように。
 環境破壊も戦争も、砂漠の拡大も、地球だけの話じゃない。自分の中に全てはある。自分の外にも全てがあって、決して自分の皮膚の中だけに自分がいる訳じゃない。何もかもが自分だし、それは同時に何もかもが他者なんだということ。


 左手に右手の爪を立てつつ書いている。自己嫌悪を持たない人なんて果たしているだろうか? 生きたいと思う。痛切に思う。花が枯れても、まだあと幾つもの春を越し続ける草のように。僕はサナギのまま腐ってしまった蝶? 自分では分からない。まだまだ飛べるなんて希望にしがみ付いているのか、それともいっそ、地面に落下して、土と一緒にぐちゃぐちゃになってしまいたい。こ
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