メモ1/由比良 倖
信があったからだ。でも、現実的には、親友になるどころか、ほとんど皆に嫌われた気がする。着信拒否もされた。
そんな危なっかしい中でも、友人は僕をひたすら心配してくれて、ネットで躁鬱や人格障害についてよく調べてくれたり、僕が酷いときにも怒ったり呆れたりせずに、やんわりと「すまんけど、今日は帰ってくれ」とだけ言ったり、「ともかく君が死ぬのは困る」と言ってくれたりした。はっきり言って、彼がいないと僕は死んでいたと思う。でも、僕の中の少しの冷静な部分が、友人のおかげで、段々大きくなってきて、彼にもう迷惑を掛けたくない一心が段々芽生えてきたと思う。
その気持ちだけで、僕は随分人間らしくなれたと思う。本
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