440じゃなくても/
XIAO
天童木工の図書館椅子を売ってしまった
カーヴした木に吸い付くように座っていたのに
あなたがギターのストラップを直していたときに私は泣いていた
そのせいで多くの言葉を逃してしまった
葡萄を食べることに気をとられて逃してしまった
過去から未来までのハーフトーン
シャープでもフラットでもない音
ゆらゆらと反響して揺れている
それでもあなたはストラップを直していて
私はずっと泣いている
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