終わらない夏休み/atsuchan69
 
も寝返りを打ち、
互いに抱き合ったりした

扇風機が回る暗闇のなかで
答えの知らない未成熟な欲望が
ぐるぐる回って、
いつしか深い眠りに落ちた

朝、
お姉ちゃんはケロッとした顔で
宿題手伝ってあげる
今日は一日大変なんだから
と、言った
ボクは目玉焼きとハムを食べて、
ご飯もおかわりした

そうして、お姉ちゃんは東京へ帰って行った

まだ少し宿題が残っている
夏休みもまだ少しだけ残っている

夕方頃から強い雨が降り始めた
不気味な風の音が、
夏休みを吹き飛ばしてゆく
家のあちこちでガタガタと物音が鳴った

台風が過ぎると、
ふたたび太陽が輝いた

見渡す限りの山の緑が、
いっそう濃くなったみたいだ
青い湾を見下ろす
手入れの悪い庭の隅では
枯れ残ったヒマワリが
逞しく、空を見上げている

























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