夜想72〇打刻一刻/
ひだかたけし
とほいとほい潮騒聴き
遥かな潮の満ち引きは
内鳴る無限 その感触、
夜陰の浜辺 小さき蟹
無数群れなし横走る赤
脳裡に焼き付き蘇る色
浮き上がり浮き彫る刻、
私はいったい何モノか
*
遠く自ら離れ打刻一刻、
伸び広がる瞬間に委ね
集中能動の営みの一日
帰依受動の覚醒へ振り
私為る力動の核へ還る。
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