骨を抜かれた話/soft_machine
(人の電離が噂し苦し)
うんと昔ながら
不意に回想される人
生まれた額の単眼で明暗を求め
溢れていた色と香りを踊る中
くい込む
針だけが抜けきれず
土深く残されて欲しい
痛みとして感じていられるのも
針の脈うつ袋からわたしを注いでも
ほほえみが囁くうちに
さよならを決めて
今日から俺たち45Φビフィータの日
始末しタンカレー
ルイ・ロデレールの朝焼けたてかけ
テキサスで黄色い砂は薔薇水にたけ
背中のずれが
過去は一度も
骨を抜かれずにいられたなぁ
(大人は好きな時に好きなだけ泣ける)
子どもは泣くことが許されないから
早く、その一秒が
いっぽん残らず 骨を
もっとゆっくりふたりの死を刻めるように
ならないかと祈った
けれど 祈りが、もっと必死なら
わたしは人を殴らずにすむのだと思える
たぶん酔いが足りないのも夜のせいだ
月は肥ってゆくのに
指が迷っているのも
きみをこんなに 感じたいのも
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