夏 午後2時/
黒田康之
蝶々蝶々蝶々蝶々
あの街へまっすぐに続くこの道から
次々と黒揚羽が湧き立ってくる
蝶々蝶々蝶々蝶々
抜けるような今日の空から
次々と大水青が舞い降りてくる
午後二時
陽が自らの重さに耐えかね震えはじめて
白 黒
青 黄
瑠璃までも
緑ざわめくこの街は蝶で埋め尽くされる
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