始祖鳥/為作
雨上がり、片足の鳥はしっとりとした
?青い匂いに近づいてくる?
昨日と星を糸に結んで
夢を夜空を浮かべている?爪先には
赤い月が撓んでいて
?その下には時が這いつくばっていた
廃線の駅にも
ムカデやトカゲを解放した
かつての花と呼ばれた
雑草達の?時刻表が
言葉に連結することはない
まだですか?
色褪せることの意味を
内包する翼のように
?真珠色の夜は?錆鉄に凭れ掛かり
血を化石にできないまま?
濡れたまま鳥は乾いていった
それから人のために
自分を信じることにしたのです
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