咆哮の特性/ホロウ・シカエルボク
 
たか、結構遅い時間に
彼女が潰れたバーのカウンターでなにか
儀式めいたことをしているのを見たことがあるよ
彼女が今でも力を失ってないのなら
黒山羊の干首と?燭の炎に
彼女が込めてる願いはいったいどんなものなんだろうね?

天変地異や核ミサイルの着弾を
本心じゃ誰も彼も待ち焦がれているのさ
フローチャートに乗り損ねた人生のリセットボタンを
押してくれるおせっかいな何かを待ち焦がれている
なにもかも間違えたって本当はわかっているのさ
だから無責任な希望の歌ばかりこの世には溢れている
本当の欲望は絶望をも飲み込むからね
それが正か邪かなんてこだわる必要はないのさ
生きること
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