シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
子「面白いからだよ。最高に興奮するからだ
よ。金賭けて競馬中継見ると。なぁ、みんな」
三人、答えない。
千伽子「ちなみに賭け金はみんな自分の力でまか
なってる。華織とキャロルはバイト代。遥は焼
きソバパン。わたしは鉾ジィはじめクラブのジィ
様たちからの対局稽古料」
涼歌「……」
千伽子「日曜メインレース限定、購入限度額は千円。
かわいいもんだ。そのルールでみんなで競い合っ
てる――ああ、あんたを仲間はずれにしたよ。バ
レたらあんた先生にチクらないとも限らないから
ねぇ」
華織「千伽子、ちょっと……」
千伽子「チクらない?、チクります、チクる、チク
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