夜想60/
ひだかたけし
空間のなかの構成されていない物体たち*
言語による意味規定される以前の
ただひたすら在るもの在るもの
その立ち上がる実在感
ばらばらと在り
なのに調和し
全体性保ち
この白い壁に囲まれた小部屋という空間に
私という視座に直観され捉え掴まれ
知覚即認識にて或るもの在ると
言語以前の沈黙の形象の群れ
私という中心もいずれ
異邦のイメージに
意識 限りなく、
鮮明に覚醒し。
*クレー『空間のなかの構成されていない物体』より
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