不自由な少女の奔流/
鏡文字
四辺曇った硝子窓の奥で
焼女人形が
踝までダンス
燃え縮れた化繊の匂いが
部屋に満ちている
枯れた花の鉢と
灰化したはしごの下で
焼女人形が
踝までダンス
透き見する目に射かけられた矢が
見ろ
太陽まで昇っていく
光の中での
裁判
背中を向けた男と
錆びた自転車の間で
焼女人形が
踝までダンス
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