歩み進める人/ひだかたけし
この漆黒の湾曲する造形の果て、
霊的力動 感じ観る 私は誰?
同じ白い小部屋にて
何度も何度も粉砕していく
光芒欠いた月の下、
躍り律動刻みながら
しずか 過ぎていく時間、横目に
私は私自身の時間 生き営む
(芸術の時代、だって
お芸術 商品アート
せせら笑う、俺の魂
何処か地下にこもり
ゼレンスキー
意志に満ちた顔と声
ウクライナ
輝きの丘に昇る兵士たち
遥か遠くにて見守る)
シラケちまう魂、未だ心を肉を 越えず
ねえ、
愛の重さ どうでもいいの?
愛はもっと重たいもの なの?
普遍人類の理念、
人種の、あらゆる差別の壁 超えて
*
この漆黒の湾曲する造形の果て、
霊的力動 感じ観る 私は誰?
遠い岸辺にて、貴女と再び出逢う
きっと、確かに、歩み進める人
「争い 恋愛 血の色 憐れんで」*
*吉井和哉“ロンサムジョージ“より
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