予言(君の寝言を)/秋葉竹
夜が消えるとき
ひとつの死が終わり
そして新しい
ゆりかごの悲しみが
始まるだろう
時代はいつも
転がりつづけてゆくだろう
世界はいつも
なだらかな平和を希い
黎明の神性は
いつまでも光りつづけるだろう
幸せなんて
夢のようだと
まるで
安っぽい喪失みたいな微笑みを
浮かべる少年だった
生きるためには
残された廃油をすすって
息をするしかなかった
高熱にうなされつづける
暗い眼を切った
少年だった
背中の風が気になった
だれからも
好かれない新しい人生が真実なら
あの先生のやさしさは
ほん
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)