読み捨ての週刊誌が/モリマサ公
読み捨ての週刊誌が
雨でふくらんだり
網棚でそっと一日を終える
ベランダ
虹のかかった雲
iPodでプラグインしてコード
不安定に揺れて
ブランコ
高層マンション
スプレー缶
ガソリンの匂い
高速道路
パーキングエリア
公衆トイレにかかれたいやらしい落書き
色の無い信号機の前
立ちすくむ
埋め立て地
荒廃した空き地
鉄鋼団地
東京湾
潮のにおいの川
を渡る橋
沈んでいる自転車
工事現場
解体されていく古いビルたち
工場
ようこそピントのずれたレンズたちへ
目撃してる全員善意と悪意ふりかざして空気の中すべっていく
客席
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