シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
そんなこと思わんようにする」
陽鞠「うん――水着似合ってる? かわい
い? めっちゃ時間かけて選らんでんで」
寿道「よう似合ってる。かわいいで。それ
に」
陽鞠「それに?」
寿道「水着もやけど、杉原さんがかわいい」
じっと寿道を見る陽鞠。やがて後ろに
バタッと上半身を倒す。
陽鞠「あー、もう、そういうとこやねんなあ!
なんなんそれ!」
足をバタバタさせ、そのまま寿道の手
を握る陽鞠。
陽鞠「ていうかな、いつまで『杉原さん』
なわけよ」
寿道「けど杉原さんかてぼくのこと『春野君』っ
て言うやん」
陽鞠「そうやけど――そしたら今日か
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