シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
な気がし
てたわ。そしたらこれで」
立ち去ろうとする陽鞠。前田、その背
に向かって。
前田「なんやぁ、たいした女やなかったん
やなあ、おまえ」
陽鞠振り返って。
陽鞠「ふられたらいきなり『おまえ』かぁ。
心技体いう言葉、毎日千回書いてから寝
ろ、おまえは」
去っていく陽鞠。
体育館の壁を激しく蹴り上げる前田。
〇二色の浜海水浴場
海水浴客で賑わっている砂浜を並ん
で歩く陽鞠と寿道。寿道、肩にかけ
た大きなタオルを首前で軽く結ぶよ
うにして、胸板を隠すようにしてい
る。
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