シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
をしない陽鞠。
陽鞠「もう知らん」
スマホを床に置き、ベッドに戻る陽鞠。
またラインの着信音が鳴る。無視をす
る陽鞠。
佳也子「ええんか」
陽鞠「ええんよ、わたしのしたいようにする
から」
佳也子に抱きつき、その髪を優しく撫
でていく陽鞠。
陽鞠「明日、サマルカンドの沖村さんにライ
ンで、きれいに元の髪にできるか訊いてみ
るから――わたし見たいんや、ばぁばのほ
んまの髪の毛――なぁ、お願いやからもう
自分のこと許してあげて、ばぁば」
佳也子「いっしょのこと、言うんやなあ」
陽鞠「え」
陽鞠を抱き寄せる佳也子。
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