シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
 
それから、髪、黒に染めるようになったん?」
   頷く佳也子。
佳也子「陽鞠、お願いや。そこから先はもうほ
 んまに訊かんといて。お願いや」
陽鞠「うん、分かった」
   佳也子の目から涙が零れる。
佳也子「悪い子や陽鞠は。あの事件のこと調べ
 たりして、ずっと隠してたこと言わせたり
 して、ほんまに、悪い子や」
   佳也子、泣き出す。
陽鞠「ばぁば……」
佳也子「軽蔑、したらええ。あんなケダモノ
 みたいな男にこっちから体許したわたしの
 こと、軽蔑したらええ」
   佳也子ににじりより、強く抱きしめる
   陽鞠。
陽鞠「なんでやのんよ、そんなわけないやろ。
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