シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
 

   ベッドに横たわり、料理の本を読んで
   いる佳也子。ドアがノックされる。
佳也子「入り」
   入ってくる陽鞠。
陽鞠「先生やのに、本読むねんな」
   起き上がる佳也子。
佳也子「一生勉強や」
   ベッドに並んで腰かける二人。
佳也子「前田君のことか」
陽鞠「――うん」
佳也子「つきあうの、不安か」
陽鞠「うん、まぁ――好きや言うてくれたの
 は、悪い気せぇへんけど」
佳也子「よう考え」
陽鞠「え」
   佳也子を見る陽鞠。
佳也子「なんや」
陽鞠「いや、ちょっと意外やったから」
佳也子「背中押してほしかったんか」
陽鞠「それは、ちょっとあった
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