体裁文学/Monk
み砕きながら
極彩色のラインアートを見せびらかす連中
Good evening, high speed night!
加速しはじめた奴から順にゴミ箱行き
町は路面電車の横転事故による混雑で足の踏み場もない
電話が鳴る
電話をたたき壊す
翌日かわりを買ってくる
また電話が鳴る
それを窓の外から5,6人ガムを噛みながらずっと眺めている
窓際に腰をおろし
脳みそを抱えたまま
月灯りを浴びながら
このひっそりと静かな一人きりの世界で
少年は分解したラジオの部品を粘膜に埋め込んでゆく
竪琴の弦をつたう羽虫のつまびく
失われてしまった音楽
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