某/あらい
は
それを斜めにしゃんと座る
狐面の親子が細い指でそっと摘んで覗き込んで
その砂糖菓子は冷ややかな氷を固めたものを
細かく裁断した、余所行きのタマシイであったが
闇色のほしくずたちがたっぷりとしたベールで
少しずつ抱き込もうと必死にちいさくなった、
あぶくでは、
伸びたり縮んだりを繰り返しながら
過去と未来を縫合していく
本記事はどこか腑抜けた文字列を栞にしているのだが
夢枕に立つはずのあの日の子どもたちが、
気ままな夏休みへと旅立ってしまったようで
ボクはそれに追いつくように、
乗り込んだはずだったのに
いつまでも変わらない風景を望んでいて
どうしようもなくおかしくてしょうがないのだった
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