IMNOTHERE/由比良 倖
質の懐かしさ、)経験の新しさ、)
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動物(的)なる透明なものを中へ入れると、灰色や藍色の迷路のような私の指に、
虹が架かる、冷蔵庫のような、でもコンセントは付いていない、分厚い箱、の中
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チャーリー・パーカーを流す(無音で(無温で、気流のようなサ行の沈黙…、‘on…,
one MoRe no/Te…
!)’
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「(読む)」
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私はユングのファンタスティックな誤謬を信じている
けれど彼の言葉は信じてはいない
世界中の殆どのひとが朝の挨拶をするなら
朝の挨拶の神さまはいる、けれど
ひとりぼっちの神さまと
ひとりぼっちのひとのための
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