夜の形をして/なけま、たへるよんう゛くを
夜のように浅黒き女よ
照らしておくれ その稲光の目で
夜のように実り豊かな女よ
慰みあれ 鉄めかしの客にも
夜の真白よ サボテンの花よ
牛飼いたちが呼び起こした 土じみたしかしよく通る調べ
黒い鉱床よ おさまらぬ宝よ
億万の値打ち物でさえ やくざな間に合わせ
教えてやるべきだ そなたを知らぬ者たちにも
全き夜の下に流れる水音を
そなたの手になるまめやかな刺繍を
たった一息に満たぬ力で
世界の夜を欠こうとも 思うがままであったと
教えてやるべきだ!
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