修羅/なつき
 
まざまざと見せ付けられる
世の流れ、森羅万象
襲い来る孤独の波に
戦慄く躰、擲って
涙の夜も、遠くなり
君の瞳の奥までは
一歩ずつでも、前に進みたい
何もかも、もう終わりでも
誰も何も見ずとも、悔いなどないから
ただひとつ、君の蟠りなら、僕はちゃんと、知っていたよ、気付いていたよ

花吹雪の中、幼子のように
僕は抗った、先を急いで
七色の虹が、空に塗られると
瞬きもせずに、じっと見つめ出す
ふとしたことでも、涙は溢れ
こんな日々でさえ、奇跡だったと
今更のことを、漸く知って
まだ繰り返すよ、僕は修羅の子

心の中、君が泳いで
浮つき気味、何処まで傷心

[次のページ]
戻る   Point(2)