CLOSE TO THE EDGE。/田中宏輔
とがないな●ぼくの部屋は二階で●お母さんは●縮んで●釘のように●階段の一段一段●すべての踏み段に突き刺さっていたから●釘抜きで抜く●ぜんぶ抜く●可能性の問題ではない●現実の厚さは●薄さは●と言ってもよいが●ぼろぼろになった●筆の勢いだ●美しい直線が●わたしの顔面を貫くようになでていく●滅んでもいい●あらゆる大きさの直線でできた●コヒ●塑形は●でき●バケツをぶつけて●頭から血を流した●話を書こうと思うんだけど●実話だから●話っていっても●ただ●バケツって●言われたから●バケツをほっただけなんだけど●手がすべって●パパは頭から血を流した●うううん●なんで●蟹●われと戯れて●ひさびさに●鞍馬口のオフに寄
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