シナリオ・駒は乙女に頬染めさせて?/平瀬たかのり
ツのある子だった。思い
切り走りたくってうずうずしてる。大きな骨折し
たのにね、すごい馬だよ」
頷き、レナーテの顔を撫でる美途。
寿々芽「乗ってみる?」
美途「え」
寿々芽「レナーテなら大丈夫」
頷く美途。美途を補助し、レナーテに乗せる
寿々芽。
美途「こんなに高いんだ」
寿々芽「怖い?」
美途「少し――でも、きれい。これが寿々芽さんが
いつも見てる景色なんだ」
寿々芽「うん、そうだよ」
寛一「あと二週間で謹慎も明けますね」
寿々芽「あ、はい」
寛一「栗東でも頼みましたよ、レナーテ」
寿々芽「え」
寛一「桃谷調教師には、レナーテの主戦騎手
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