シナリオ・駒は乙女に頬染めさせて?/平瀬たかのり
市と向き合う。
泰道「ようやってくれた」
寿々芽「ありがとうございます」
泰道「怪我の功名ならぬ風邪の功名のところも
あったけどな」
寿々芽「はい、ですね」
泰道「この馬の能力、どう思ってる?」
寿々芽「まだまだ粗削りです。ようやく言う事
聞くようになったんですから。でも、その分
伸びしろは大いにあると思います」
泰道「うん。俺はな、この馬は重賞勝てる力は
十分持ってると思う」
寿々芽「重賞、ですか」
泰道「その力を今寿々芽が引き出しかけてるんや。
三週間後の新馬戦、乗ってみるか」
寿々芽「え、わたしで、いいんですか」
泰道「林原さんには言うとく。断ること
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