小鳥な日々/
そらの珊瑚
柘榴をお目当てにやってくるヒタキは
ながら、の達人
羽ばたきながら実をついばむ
秋を経て
冬へと持ち越され
艶を無くし
死んだようになったその実は
つつかれて
したたるようなルビー色の身の内をみせている
継がれていく命は
生きたり死んだりしながら忙しい
小鳥よ
冬が終わったらチベットへとまた旅するのかい
ちょっとそこまで
みたいなかんじの身軽さを漂わせ
大空を
羽ばたきながらねむり
ねむりながら羽ばたいて
戻る
編
削
Point
(13)