小鳥な日々/そらの珊瑚
 
柘榴をお目当てにやってくるヒタキは
ながら、の達人
羽ばたきながら実をついばむ
秋を経て
冬へと持ち越され
艶を無くし
死んだようになったその実は
つつかれて
したたるようなルビー色の身の内をみせている

継がれていく命は
生きたり死んだりしながら忙しい

小鳥よ
冬が終わったらチベットへとまた旅するのかい
ちょっとそこまで
みたいなかんじの身軽さを漂わせ
大空を
羽ばたきながらねむり
ねむりながら羽ばたいて
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