恐怖/
葉leaf
一歳半になる娘が
どんどん人間になっていく
言葉を理解し人格を備えていく
この発達を前にして
私は一人慄然とする
生命の恐怖というか
我々人間の仲間としての闖入者
この恐るべき存在に
我々の聖域はどんどん侵されていく
自由に運動し自由に思考する
娘がその自由を獲得していくことで
とてつもない恐怖が訪れるのではないかと
あどけなく笑う娘を前に
一人慄然としている
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