女學生日記 五十/TAT
 
でしたから早く行きました
篠塚美奈子さんが學校へお見えになつたウレシイ
修身は島先生でしたが安東先生の筆記するのと違つて馴れないからかも知れないけどよく分りませんでした
物事をもつとはつきり云つて貰ひたいと思ひます
先生は「自分の言はうと思つてゐらつしやる言葉」を遠慮してらつしやる様に思はれますが?
でも之は先生の惡口ぢやありません
自分の思つたことを書いただけです
夜篠塚さんの所へ音樂帳を持つてお伺ひした
第六限は自習でしたがとても八口ましかつた



一月十三日 土曜
天氣 晴
起床 六時〇分
就床 九時三〇分

朝礼講堂
奥田先生がいらつしやいませんでした
英裁々で二時間目の裁縫は教室でやつた
今日午後から映寫會が催されました
一・海の測量
二・つばめの話
三・健康を護れ
四・仔猫のいたづら
五・皇國の精華
海の測量つて兄さん達の見られる様な映画だと思つた
仔猫のいたづらは微笑ましい特に仔猫は可愛い格好をしてゐた
皇國の精華は日本精神の眞髓にふれた様に思はれた
夜お風呂へ入つた

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