verification/ホロウ・シカエルボク
ののことなどこれっぽっちも考えなくなる、僅かな一点を見つめていれば確信は得やすい、限定された視界以外にも世界は在るのだと気付くことは難しい、なぜならそいつは、自分の目がポンコツだということに気が付いていない、それは視神経や、脳細胞や、五感のせいではない、といって第六感のせいでもない、そこに原因があるとすれば、それは物事に挑む姿勢のようなものの中にある、そこだけを知ろうとするのか、すべてを知ろうとするのか、自分が何を知っていて何を知らないのか、そんな自問自答の中で手にしていくものが目を曇らせないためには必要だ、人が、その人生の中ですべてを知ることなど在り得ない、すべての命は基本的に何も知らない、経験
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