今、しずかさに包まれ/
ひだかたけし
さに包まれて
野焼きする夕べの農民のように*
平静に詩想し己の心の火を保つ
窺い知れない意識の深層を
宏大な聖なる宇宙の実相と重ね
言の葉舞う直観の舞台に上がる
裂開し静かに落ちて来た
一昨日の神の実感を
心の中に留め置き
命の限りに赦されて
わたしは生きる、
夜底のしずかさに包まれ
しずかさの奥へ億へ
*ゴッホ『野焼きする農民』より
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