在ることの夜/
ひだかたけし
開かれ白く縁取られた聖書、
漆黒の闇に浮き上がり在る
私という何者かが
今此処に生きて在る
在ることのただ静かさ
在ることのただ異様
このリアリティに留まり
時間が味方についた瞬間、
一本の矢は現れる、
無常を貫き黄金に
もう一つの現実が在る、
もう一つのリアル連綿と
この静かさのなか、この静かさのなか
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