詩の日めくり 二〇二二年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
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二〇二二年八月二十六日 「見えない男」


 1作目は、リチャード・ウィルソンの「見えない男」ある朝、目が覚めると男は自分が透明であることに気がついた。妻を脅かさないようにして説明した。子どもたちにも説明した。それからドタバタ劇が起こり、研究所の人間がきた。妻もまた透明人間になっていた。研究所の実験のせいだった。元に戻れた。研究所の実験のために、主人公がのんだ丸薬のせいで透明になっていたのだ。その実験について秘密にするということで、主人公は研究所の所長に100万ドルを要求した。所長は仕方ないとあきらめた。めでたしめでたしの物語だった。読んでて楽しい
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