水の地をすぎて ?/木立 悟
地図を描こうとすると
夜は止まる
胸も水も
苦しくなる
鏡に映る
さかさまではないもの
最初から最初から
さかさまなもの
夜の皮をつかんで伸ばし
夜ではないところに付けるとき
硝子のみに映る雪
地の水のみに映る雪
右に左に傾きながら
がらくたの塔は立っている
どこもかしこも
気が狂うほどに平等でいる
あなたは雨 あなたは雨
手が到くところまでの雨
無限ではない欠片が
無限の重なりを作る午後
水没した公園のむこうに
家と庭と午後があり
残ることのない光の声を
水面の風を見つめている
昨日は
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