痛む朝/
ひだかたけし
ぼんやりと
静けさにたたずみ
軒先から
雨滴、ポツリ ポッ
透明に落ち
痛む肉のわたしを包みます
遠い遠い故郷から
木霊するよな初冬の雨降り
冷気、奥まる意識を浸し
ゆるり、覚醒へと誘って
ほんのりと
現れる雨降りの銀
ベランダから
臨む街並み、スルリ スルッ
揺れるビニール傘に走る人
滲む視界のわたしを突き抜けます
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