反動/
ホロウ・シカエルボク
な蠢きを少しも聞いていなかった、それは断言できる―俺は闇雲に手を振り回した、なにかの感触に出会いたかった、でも、ますます深くなる闇の中には、それ以上俺の手に触れるものはなにもなかった、恐怖がやって来た、俺は悲鳴を上げて―悲鳴を―途端、誰かが手を叩いたみたいに世界は入れ替わった、眩しいライトが俺の目を突いた、「気が付いた」ものものしい格好に身を包んだ見知らぬ男が、俺を見下ろして安堵のため息をついた。
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