Jack et Jacques/墨晶
・・ただの変質者でしょうか?」
「・・え?」
何故だろう? 様々な事件がある。そのなかで、わたしの鼻の奥で酷い痛みを感じる案件があるのだ。大概、拘束した相手は、わたしに似ている。まるで、わたしがわたしを捕まえているみたいだ、いつも。
「ドレイヴン警部!」
「エッ、アーっゴメン、いま、フィレオフィッシュ堪能してるとこナノッ。三十秒後で良い? アアッ! シェイクも飲むから四十秒後ねッ!」
「え、ああ、はあ・・」
「えーと、何?」
「ルブラン先生の検死が終わったのですが」
「ちょっと! 被害者は生きてるのよ! 『検死』じゃないでしょッ!」
「そうでした・・」
聞き慣れない名前
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)