導入/ひだかたけし
荒れ狂う波、
爆裂の散乱に
黄金は霞み
天空の青、落下する
傾く太陽に
輝く大洋は
次第、波を鎮め
統制する黄金の色彩、
取り戻され
荒れ狂う
は、
静まり返る
と、
均衡する
わたしは今、立ち上がる、
外界と内界を繋ぐ波打つ沈黙に
投げ放つ石は空に放物線を描き
導く存在は無く、
自らの自由な意志で
思考内容を満たし
切り開く途を
剥き出し独り、
丸腰で晒し
深い深い森に
分け入る、
ザワメク影の界へ
善と悪は常に入れ替わり
ひたすら真ん中を辿る
深い深い森のその奥、
壮麗なる美と虚無の奈落が待ち
在るものと在るものの
狭間に立つモノ、
漆黒の闇に浮き立つ燭台に
燃える蝋燭の炎、吹き消し、
私に忍び寄る不信という存在を煽る
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