悲しい眼球 2分/モマリサ公
ルな心音
それぞれの
ホームタウンで
どこも同じように
今週がはじまる
見えない
約束が破れ
さりげなくルールが
守られ
ハーベストで
重たく膨らむ
種子の房たちが
波打つ
刈り取られた
茎が
汁をはき
生命的なバイブスに
あふれ
空気が
緑に染まり出す
吸い込む
夜がまた来て
あたりは暗くなり
細かに星が
うつろいまた消えて
つらい気持ちが
さらにのしかかり
軽トラのように
ゆっくり道を進み
今帰る家もあり
寝るへいたんな
床があり
静かな眼球が聞こえ
あたりがいっせいに死んで
もう一度生き返る
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