ミッドナイト・ラブ/秋葉竹
その深き夜
ぼくたちは
この世界に流れる
この世界の闇に棲みついた
ふたりっきりの
夜なのだと自覚した
それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
なんとか取り戻そうとするのだ
だれにもできない
永遠の愛をふたりが
ぼくたちふたりだけが
手に入れることができるとは
じつは信じていないんだけれど
『どちらかが
先に死んだとしても
残されたひとりは
幸せなまま生きていける』
という
永遠の幸せ
そんなもの
あるわけ
ない
けど
あると
ふたり
信じようとして
信じようとして
ある日気
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