プロセス/ひだかたけし
 
漆黒の
闇に浮き立つ
開いた聖書
燭台に燃える
蝋燭の炎、揺れ
繋がらない世界の
剥き出しの相貌、
切迫する

静けさの響き、
辿り着けない城、
界は奥まり広がり
わずかな手掛かり
かすかな痕跡

月の光の
白い慈愛は何処までも伸び、

漆黒の
闇に浮き立つ
開いた聖書
燭台に燃える
蝋燭の炎、揺れ

感覚を超えた深遠の
震撼する浄福の相貌、

静けさに深まり予感に包まれ

無限の奥行き、遠く近い故郷の木霊
わたしのたましいの、私という魂に



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