欲望のもとにすべては引き裂かれる/ホロウ・シカエルボク
 
さ、ルンバのように設定どおりに動き回ることが正しいのだと信じてしまったら、そのあとの人生はひとつの本の同じページだけを何度も何度も読み直すようなものだ、自分自身の手で手に入れたものでしか、自分自身の人生は築けない、そんなことが―あいつらはなぜ、そんないかがわしいゲームから降りようとしないのだろうか?生活や、面子や、家族や、支払いのため?一度じっくりと考えてみるといい、そのうちの幾つが自分自身にとって大切な事柄なのか…仮にそのどれも捨てることが出来ないとして、そいつを維持し続ける方法は、いま信じているそれしかないのだろうか?とはいえ、一度そこに立ってしまった連中にそんなことを呼びかけても無意味かもし
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