満開。/秋葉竹
たまらなく
嫌なんだけれどもね、
一番ダメなのは当たり前だけど
あなたを好きでいる
この心の
孤独さだよね
なにを生み出せばいいのかなんて
なにひとつわからないひとり寝の夜に
青白い傷みたいな
ずいぶんむかしにできた瞳の傷みたいな
ときおりちゃんとした幸福なら
みさせてくれる傷が
そこに
やさしさしかないと
知っているから
切り裂くほどの風は
ただこころの罪を透明に
洗い流してくれるよね。
それを、
なにひとつ、
気づかないふりして
切り裂かれた瞳を
キラリ、光らせて。
生きる。
生きること、
だけが、
満開だから。
戻る 編 削 Point(0)